FIREの強い味方、MT4のFX自動売買を今すぐ始めるための基礎知識

FIREを達成するには、投資による収入で生計を立てる必要があります。そのためにNISAで積立投資とか言われているわけですが、当研究所は「最速」がテーマです。管理人タナカも、もう50代。今から積立投資をしていても老後はおろか、現役世代のうちにFIREというのは不可能です。
そこで強い味方となるのが、FXの自動売買。マネースクエア社のトラリピによるFX自動売買については色々と解説していますが、MT4はそれとは全く異なる価値観の自動売買ができます。
「MT4のことは前から気になってた」「FIREしたいのでMT4でもなんでもいいので知りたい」などなど、目的はさまざまだと思いますが、今回はMT4の基本や自動売買の始め方を世界一やさしく解説しますね。このシリーズを読んでいただくとMT4でFXの自動売買を始めて、自分は何もしなくても勝手に利益を上げてくれるようになります。
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MT4の基礎知識をFIREに必要な分だけ解説

MT4のMTというのは「Meta Trader」の略です。世界標準のFX取引プラットフォームで、最近はFXだけでなく株価指数や商品などの取引もできます。「4」というのはMeta Traderシリーズのバージョン4ということで、この「4」があまりにもよくできているために20年以上現役のロングセラーです。
ちなみに、MT4の後継ソフトとしてMT5もあります。ただし、後継ソフトのくせにMT4とMT5には互換性がなくMT4向けのEA(自動売買プログラム)をMT5には使えません。
最近ではMT5向けのEAも増えてきたのでいよいよMT5の時代がやって来そうな気配ですが、あまりにもMT4向けのEAが充実しているせいで、今もFXの自動売買といえばMT4が主流です。
ちなみに私はMT5でも自動売買をやっています。こちらはまた違う価値観でやっているので、また詳しく紹介したいと思います。
MT4は、対応している証券会社で口座を開くと、無料でダウンロードできます。ただし、MT4はそれぞれの証券会社向けにカスタマイズされているので、実際の取引ではMT4で運用する口座の証券会社からダウンロードしたものを使いましょう。
ここでは、「FXの自動売買をするにはMT4が必要、MT4は対応している証券会社から無料で手に入る」ということだけ押さえておいてください。

MT4で自動売買をするために必要なもの

MT4で自動売買をするのに必要なものは、4つです。ちょっとややこしい奴も混じってるので、ここは特に優しく解説しますね。

①MT4に対応しているFX会社の口座

MT4は世界標準の取引ツールなので、たくさんの会社がMT4に対応しています。例えば、以下の証券会社でMT4の自動売買ができます。

などなど

・・・いかがでしょうか。楽天証券は聞いたことあるという方は多いかもしれませんが、その他の証券会社はあまり知らないということはないでしょうか?
ここで紹介した証券会社の中で、楽天証券以外は全部外資系です。
注意してほしいのは、「外資系」であって「海外FX業者」ではないことです。これは似ているように見えますが、全くの別物です。外資系は親会社が海外にあるものの、日本に法人を作って金融庁への登録もしています。つまり、日本の法律が適用される実質的な国内業者です。
それに対して海外FX業者はすべての拠点が海外にあって、日本には実体がありません。金融庁への登録もしていないので、単に日本語でサービスを提供している海外のよく分からないFX業者です。海外FX業者の多くはMT4に対応しているので間違って口座開設してしまいそうになるかもしれませんが、何かあった時に逃げられる可能性もありますし、ヤバいことだらけなので使わないようにしてください。過去にGEMFOREXという海外FX業者が業務停止になって、お金も返すことなく持ち逃げみたいなことになった事例もあります。
口座を開設するなら上記の選択肢から選ぶのがいいと思います。ちなみに私は現在、外為ファイネストとFOREX.com、楽天証券を使っています。

②MT4の本体

MT4の本体は、どこかの証券会社に口座を開設すると無料でダウンロードできます。証券会社によっては口座がなくてもダウンロードできるので、まずはどんなソフトなのか使ってみたいという方は、デモ口座でやってみるのもいいと思います。外為ファイネストやFXTFにデモ口座があります。
MT4は無料で手に入るので、あまり意識しなくても大丈夫です。

③EA

EA(エキスパート・アドバイザー)は、自動売買のプログラムです。MT4向けには無数のEAが開発されていて、その中には有料のもの、無料のものがあります。私が自動売買を運用しているのはほとんどが有料EAなので、やはりお金を出したほうがマトモなEAに出会えると思います。
どのEAで自動売買をするかによって運用成績はめっちゃ変わってくるので、EAの選び方について順次説明していきますね。

④VPS(仮想専用サーバー)

この4つ目が、おそらく一番難しく感じると思います。VPS(仮想専用サーバー)は、簡単に言うと「MT4を常時稼働させておくための外部パソコン」です。MT4はWindows用ソフトなので、自宅などにあるWindowsパソコンでも動作します。MT4は手動でトレードをすることもできるので、その場合はMT4をパソコンにインストールして使うのもアリです。私もそういう使い方をしています。
しかし、自動売買をするためには24時間常にMT4を稼働しておかなくてはなりません。自宅パソコンでそれをやってもいいですが、電気代や火災リスクなどなどを考えると、外部にその環境を作ったほうが早いです。それをやってくれるのが、VPSです。
仮想専用サーバーと呼ばれているだけあって、VPSは外部にあたかも自分専用のような環境を持ちます。仮想専用サーバーなので、本当はたくさんの顧客のデータが1台のサーバーに入っているのですが、それを仮想的に自分専用っぽくしてくれています。
自宅パソコンなどから遠隔操作ができるので、遠隔操作でVPSにMT4をインストールして、すべて遠隔操作でEAを組み込んだり、自動売買の設定をしたりします。

これは、私のVPS画面です。自宅パソコンでリモートデスクトップからVPSを遠隔操作しています。右側のウインドウ内がVPSなので、このウインドウの中は外部サーバーです。そして、ウインドウ内にあるもう1つのウインドウが、稼働中のMT4です。
MT4やEAのダウンロードはこちらのパソコンでやっておいて、VPSのウインドウに受け渡すといったこともできます。

MT4、MT5に対応しているFX口座を開設しよう

MT4やMT5での自動売買をするためには、これらに対応しているFX口座が必要です。残念ながら日本国内で有名なFX会社のほとんどはMT4、MT5に対応していないので、すでに持っているFX口座が対応している可能性は低いかもしれません。
先ほど紹介したFX会社でもOKですし、ネットで検索してMT4もしくはMT5に対応している口座を探しても良いと思います。私のおすすめは、以下のFX会社です。

FX会社名おすすめのポイント
外為ファイネストMT4だけでなくMT5にも対応。シンプルなサービスながら必要十分で使いやすいので、自動売買向きのFX口座です。毎月何らかのキャンペーンがあって、結構当たります。
外為ファイネストは、こちらからでも口座開設が可能です。
OANDA証券外資系大手の証券会社で、FX以外にも多彩な投資商品を取り扱っています。オーダーブックという投資家の注文状況を見られる機能が秀逸で、これを目当てに口座を保有している人も多くいます。MT4とMT5の両方に対応している数少ない会社なので、口座を持っておく価値はかなり高いと思います。
OANDA証券は、こちらからでも口座開設が可能です。
楽天証券MT4に対応している国内唯一に近い証券会社。MT4ではFXだけでなく株価指数や商品などの自動売買もできます。FX自動売買でもポイントが貯まります。楽天ポイントは利用価値が高いので、ポイ活をしている人におすすめです。
楽天証券は、こちらからでも口座開設が可能です。

MT4やMT5での自動売買を始めるのにあたって、まずはこれらの会社で口座開設をしておきましょう。

VPSを準備しよう

口座の次に必要なのが、MT4やMT5を24時間稼働させるためのVPS(仮想専用サーバー)です。トラリピなどオールインワンパッケージになっている自動売買サービスにはない概念ですが、MT4やMT5での自動売買をするためにはこれらのソフトを24時間稼働させておく環境を自分で用意する必要があります。
VPSを提供しているのが、サーバーホスティング業者です。自分でWebサイトを制作・運営している人であればなじみがあると思いますが、そうでない方には「サーバーを借りる」ということ自体が初めてかもしれません。
VPSは月額料金を支払うと、自分が自由に使えるサーバー環境が得られます。そのサーバー空間にMT4やMT5をインストールして稼働させておくと、24時間常に稼働しっぱなしの状態にすることができます。そのサーバーは離れたところにありますが、自宅などから遠隔操作で管理ができます。このVPSでMT4を稼働させておくと、自宅パソコンの電源を落としてもVPS上ではMT4やMT5が24時間常に稼働します。

VPSで私がおすすめできる業者は、以下のとおりです。

VPS業者名おすすめのポイント
さくらのVPS私が実際に使っているVPS業者です。サーバーが大阪にあるので、私の居住地から近いということもあって選んでいます。
こちらからも申込可能です。
ABLENET27年の実績を誇る、この業界の老舗。MT4、MT5での利用を想定しているので、高い稼働率(サーバーが止まらない)も売りです。
こちらからも申込可能です。
シンクラウドデスクトップ for FXサービス名を見ても分かるように、FXの自動売買に特化したVPSです。もちろんMT4やMT5も利用可能(むしろそれ専用)で、サーバーの稼働が一時停止しても自動的に稼働を再開できる機能も嬉しいところです。実際に私も知らない間にサーバーが止まって自動売買が止まっていたことがあるので、結構重要な機能です。
シンクラウドデスクトップ for FX」からも申込可能です。

MT4、MT5をインストールする方法

MT4に対応した口座とVPSの準備が完了したら、いよいよMT4もしくはMT5のインストールです。ここで重要なのは、「MT4、MT5に対応した口座の会社からダウンロードする」ということです。
例えば外為ファイネストの口座でMT4を稼働させるのであれば、外為ファイネストからダウンロードするということです。
こちらは、外為ファイネストでダウンロード、インストールしたMT5です。

このように、MT4やMT5はそれぞれの証券会社が自社で使うためのバージョンを提供しているので、それを使うことを忘れないようにしてください。外為ファイネストの口座に楽天証券のMT4をインストールしても動作の保証はないということです。
それぞれの会社のMT4を比べると、アイコンのデザインも違いますね。


MT4やMT5については、それぞれの会社の公式サイトからダウンロードできます。口座開設をしてからダウンロードする形になっていることもあれば、口座開設をしなくてもダウンロードできる会社もあります。
VPS上で遠隔操作でダウンロードからインストールまでを済ませても良いですが、自分のパソコンでダウンロードしてからVPSのウインドウにドラッグ&ドロップしてインストーラーをコピー、そこからインストールしてもOKです。
順番が前後しましたが、自分のパソコンからVPSを遠隔操作するにはリモートデスクトップを利用します。VPS業者からリモートデスクトップ設定用のIPアドレスとパスワードを渡されるので、それを使ってログインします。

最初に設定してしまえば、あとは保存されているログイン情報で簡単にログインできます。まずは、このようにいつでもVPSにログインして操作できる環境を整備しておいてください。

MT4、MT5にログインする方法

インストールしたMT4やMT5は、そのままだとただの箱です。まずは、自分専用にするために口座情報を使ってログインしましょう。MT4、MT5に対応したFX口座を開設すると、これらのソフトにログインするための情報を渡されます。
それを使って、MT4(以後MT5も同様)の「ファイル」⇒「取引口座にログイン」を選択、以下の画面でFX会社から渡されたログイン情報を入力します。

こちらは、楽天証券のMT4にログインする例です。ログインIDとパスワードはFX会社から渡された情報を入力、サーバーの欄についてもどのサーバーを選ぶ必要があるのかを指定されるので、それを選べばOKです。よくあるのは、Live(本番口座)とDemo(デモ口座)に分かれている場合です。本番稼働させる口座にログインするので、この場合はLiveを選択します。
ナビゲーターウインドウに口座情報が表示されていたら、ログイン成功です。

この例では楽天証券のMT4口座としてFXと株価指数、商品の3口座を利用しているので、3つのログイン情報が保存されています。

EAの入手方法

次はいよいよ、自動売買に欠かせないEAの入手です。ネット上には膨大な数のEAが販売・配布されているので、そこから選ぶことになります。ここでひとつ、大前提として言いたいことがあります。それは・・・

無料EAよりも断然、有料EAを選ぶべき

という点。ネット上には無料で入手できるEAがたくさんありますが、無料EAは所詮無料という印象が強く、結果を出そうと思うのであれば有料EAを買うべきだと確信しています。わずかながら無料EAも実験的に運用していますが、本格的に運用しているのは有料EAです。それが軸になっていて結果も出ているので、購入費用をケチって運用で損をすることがないようにしてほしいと思います。
有料と無料、両方のEAを配布している公式サイトのようなコミュニティがあります。「MetaTraderマーケット」というサイトで、ここではMT4、MT5それぞれのEAが配布されています。

赤い線を入れたところに「エキスパート」と書いてありますね。EAは「エキスパートアドバイザー」の略なので、このエキスパートというところにEAがあります。クリックしてみると、たくさんのEAがあります。

「無料」「有料」のタブがあります。それぞれをクリックすると、無料EAや有料EAが大量に表示されます。これだけあったらどれを選ぶべきなのか迷ってしまうと思いますが、初心者向きの選び方については後述します。
これ以外にも日本国内の信頼できるEA販売サイトがあります。「Gogo Jungle」というサイトで、私が運用している有料EAはいずれもここで購入しています。それらの詳細については、また追って別記事で紹介していきたいと思います。
無料、有料にかかわらずEAはこうしたサイトから入手します。ひとつ注意したいのは、口座開設と紐づいている無料EAです。こうした無料EAは海外FX業者の口座開設がダウンロードの条件になっていることが多く、これは避けたほうが無難です。

海外FX業者と紐づいた無料EAを避けるべき理由

海外FX業者とは、日本国内に拠点がなく海外から日本人向けに日本語サービスを提供している業者のことです。具体的な名前は伏せますが、SNSなどでも普通に広告が流れてくるので、FXの情報収集を日常的にしている人であれば目にしたことがあるのではないかと思います。
海外FX業者は日本の金融庁への登録をしておらず、何かあったとしても日本の法律が及ばないのできわめてリスキーです。実際にGEMFOREXという海外FX業者が事業停止になり、口座のお金が今も戻ってきていない問題も起きています。
無料EAをこうした海外FX業者の口座開設と紐づかせて配布しているのは、IB報酬と呼ばれる報酬が入るからです。無料EAを使って自動売買をするとそのたびにスプレッドの一部が無料EA配布者に流れる仕組みになっているので、利用者は未来永劫ずーっとスプレッドの一部をEAの対価として支払い続けることになります。当然ながらその分スプレッドは広くなるので利用者にとって不利ですし、IB報酬のせいで無料でもなんでもないわけです。

どうしても無料EAで自動売買をしたいということであれば、先ほど紹介したMetaTraderマーケットの無料EAを使うのがいいと思います。こちらは口座開設と紐づいていないので、完全無料です。

EAのインストール方法

それでは、入手したEAをインストールする方法の解説に進みましょう。これが案外ローテクといいますか、この時代にこんな原始的な方法なの?!と驚くかもしれませんが、まずは手順を紹介します。

  • VPSにインストールされているMT4で「ファイル」⇒「データフォルダを開く」
  • 「MQL4」を開く(MT5の場合は「MQL5」)
  • 「Experts」を開く
  • 開いた「Experts」フォルダにダウンロードしたEAをコピーする

どうでしょう?この時代にフォルダに直接コピーとかどんだけローテクやねん、と最初私も思いました。MT4はすでにリリースから20年以上経っているソフトということもあって、こういう変な方法がそのまま残ってしまっているのかもしれません。
なお、MT4用のEAは拡張子が「.ex4」、MT5用のEAは拡張子が「.ex5」です。
こちらは、私が運用している中で「自動売買2号機」と呼んでいるMT4の「Experts」フォルダです。

たくさんの「.ex4」ファイルが保存されているのが分かると思います。このように「Experts」フォルダに保存されていることで、EAとして稼働させることができます。

EAによる自動売買を始める

EAによる自動売買を始めるのは、とても簡単です。EAを稼働させたい通貨ペアのチャート画面を開き、そこにインストールされているEAをドラッグ&ドロップするだけです。ナビゲーターウインドウにはインストール済みのEAが表示されているので、それをチャート画面に持って行ってあげてください。

「MACD Sample」というEAを、ドル円のチャート画面に入れるにはこの画面のようにします。チャート画面にEAを入れると、プロパティが開きます。

「全般」タブでは、Long(買い)とShort(売り)のどちらの自動売買をするのか、そして自動売買を許可するかどうかの設定をします。「パラメーターの入力」タブでは、運用したいロット数など細かい設定をします。ほとんどの場合、EAの販売サイトに設定方法が記載されています。また、多くの場合は最初の設定のまま運用できるようになっているので、よく分からない場合はパラメーターはそのままでもいいでしょう。
赤い囲みを入れた部分にチェックを入れてOKをクリック。初めてEAを動かす場合はMT4全体の自動売買が有効になっていないので、上部にある「自動売買」ボタンをクリックして有効にします。これでいよいよ、自動売買が始まります。自動売買が有効になると、チャート画面右上にスマイルマークが表示されます。

なお、MT5の場合は「自動売買」ボタンがありません。その代わりに「アルゴリズム取引」というボタンがあるので、それを有効にします。

今回のまとめ

MT4もしくはMT5でFXの自動売買を始めるために最低限必要な知識をまとめました。ここまでの解説で、自動売買を始めるところまではマスターできたと思います。
しかし、重要なのは「どんな自動売買をするのか」です。次回以降は私が運用している自動売買も含めて、EAの選び方や資金管理など、より実践的な解説に進んでいきたいと思います。
放置していても利益を上げてくれるFX自動売買は、FIREに欠かせないきわめて重要な投資です。当研究所ではトラリピによる自動売買を紹介していますが、MT4、MT5ではそれ以外の実に多彩な自動売買ができるようになります。これらも併せて運用することでFIREがどんどん近づいてくるので、まずは口座開設とVPSの準備から始めてみてはいかがでしょうか。

それでは、また!