【年利8%以上】米国高配当ETF、QLYDで資産形成中
私は分散投資の一環で、資産の一部を米国高配当ETFで運用をしています。理由は配当性向が高いことと、何だかんだ言ってもアメリカには投資しておきたいとの思いがあるからです。そこで目を付けたのが、高配当ETF。個別銘柄は見極めがよく分からないので、最初から詰め合わせパックになっていて分散性が高いやつにしました。
今は3つの銘柄を保有中ですが、その中でもメインのETFであるQYLDでの運用について紹介します。年利8%以上の運用ができているので、インデックスなど他の投資だとちょっと物足りないという方にもおすすめです。
QYLDってどんなETF?
QYLDは、アメリカのグローバルX社が運用しているETF(上場投資信託)です。QYLDというのはティッカーシンボル(略称)で、正式名は「グローバルX NASDAQ100 カバード コールETF」といいます。アメリカのナスダック市場に上場しているETFですが、日本の証券口座からも手軽に購入可能です。

このQYLDは正式名に「カバードコール」とあります。これは少々複雑な仕組みなのですが、平たく言えば「値上がり分を現金化して分配する」という意味合いです。アメリカのハイテク株市場として知られるナスダック市場の主要100銘柄で構成されるナスダック100指数の構成銘柄を購入し、同指数のコールオプションを売却して利益を生み、それを分配します。
・・・え?何のことか分からない?分からなくても大丈夫です。先ほどの解説の通り、ナスダック100指数の値上がり分を現金化して分配しているETFという理解で十分です。ナスダック100指数の成長力は凄まじく、その成長力の恩恵を毎月の分配金で受け取れるのがQYLDです。
QYLDの運用方針
私はこのQYLDを、受け取った分配金で買い増しています。最初は10万円くらいからのスタートでしたが、今では28万円くらいになっています。利回りが高いETFだけにもっとスピードアップしたい気持ちもあるんですが、円安なのでQYLDを買うためにドル転すると不利になるんです。なので、ドルで受け取った分配金で買えば為替で不利にならないわけです。
ちょっと細かい話になりますが、私はこれ以外にもPFF(iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETF)というETFも保有していまして、こちらも毎月1,500円くらいの分配金があります。この分配金もQYLDの購入に充てているので、今では毎月2株くらい買えるようになりました。
QYLDの配当利回り
QYLDの最大の魅力は、配当利回りの高さです。何せ持っているだけで高い分配金が出るんですから、FXのようにチャンバラをする必要もありません。こちらは、2024年の分配金一覧です。一番右の欄が、その月の分配金です。

だいたい0.16ドル台から0.18ドル台で、年末に調整のために約34ドル出ています。だいたいどの月も安定して分配金が出ていますね。
よく「毎月分配の投資信託はダメ」と言われますが、このQYLDはしっかり利益を分配しているので、毎月分配でも問題ありません。
今は2025年7月なので、2024年7月から2025年6月までの1年分の分配金を合計して現在のQYLD保有額を割ってみたら、0.08176くらいになりました。つまり、直近1年間のQYLD配当利回りは8.17%くらいです。米国ETFは米国と日本の両方で税金が天引きされた上で分配金が支払われるため、この8.17%は税引き後の利回りです。そう考えると、かなりの高利回りです。
ちなみに、QYLDはNISAの対象銘柄ではないため、NISA口座で買って日本の課税分だけでもなくす、といったことはできません。
QYLDのリスク、デメリット
とても魅力的なQYLDですが、もちろんリスクやデメリットもあります。最大のリスクは、ナスダック市場がダメになったら心中してしまうということ。ナスダック100指数の値上がり分を分配しているため、同指数が値上がりしなければ分配金も出なくなります。
とはいえ、ナスダック100指数にはGAFAMと呼ばれるアメリカの巨大IT企業をはじめ、テスラやネットフリックス、エヌビディアやコストコなんかも入っています。これらの企業が一斉にダメになるとは考えにくく、こんな最強企業たち100銘柄で構成されているナスダック100指数が、少なくとも私が生きているうちは壊滅的なことになるのは考えにくいと思っています。
しかも、トランプ政権がアメリカ・ファーストを推し進めるほどこれらの企業には追い風になる可能性が高いでしょうし。
QYLDを今のまま運用するとどうなる?
今のままQYLDを運用していったとすると、シミュレーションは以下のようになります。年利は8%とします。今回も野村證券の「みらい電卓」を使わせてもらいました。

10年後には62万円少々になっているようです。元本がショボいので、いくら年利8%といっても運用結果は大したことないですね。それでも元金が2倍以上になっているので、運用結果としては全然悪くはないんですが。
そこで、少しばかりの入金力を追加してみました。毎月2万円分ずつ買い増しをしたら、どうなるでしょうか。

毎月2万円分ずつ買っていくと、10年後には360万円少々。これだと破壊力を感じられるようになりますね。しかもこれは現在保有している分を考慮に入れていないので、実際には400万円を超えるでしょう。
そしてもし、10年後に運用を止めたとすると2,000株くらい保有している計算になります。今の水準で毎月分配金が出るとすると、毎月5万円少々の分配金になります。これだけあると、FIREの足しにしたり老後資金の足しにするには十分破壊力がありますね。
QYLDに似たETFは他にもある
ところで、QYLDのようなカバードコール型ETFは他にもあります。QYLDはナスダック100指数のカバードコール型ETFですが、他にもアメリカの主要な500銘柄の株価指数であるS&P500のカバードコール型ETFであるXYLDなんかもあります。それ以外にはアメリカの中位株で構成されるラッセル2000という指数のカバードコール型ETFであるRYLDというのもあります。
また、ナスダック100指数のカバードコール型ETFとして、JPモルガンが運用しているJEPQというETFも人気です。QYLDと分配金利回りはほぼ同じくらいです。
つい最近、私が本業で取材させてもらった億り人の投資家さんがJEPQに集中投資をして億資産を達成したということで、私もそれから注目するようになりました。QYLDと比べると1株の単価が高いので、細かく買い増しをするのには適していないかなと感じていますが、もっと資産規模が大きい人にとってはJEPQも有望な選択肢なのかなと思います。
いずれにしても、ETF投資は長期目線での複利運用がとても重要です。私は当面、分配金を再投資していく方針ですが、FX自動売買で利益が余るようであればこちらにも入金力を振り向けていこうと思います。何だかんだいってもアメリカ、そしてナスダックは今後も強いでしょうから。

