禁断の通貨ペア、フランリラ(CHF/TRY)ってどうなん?

最近、FX界隈をザワつかせている通貨ペアがあります。
それは、スイスフラン/トルコリラ(CHF/TRY)です。
金利がめちゃくちゃ高いトルコリラと、金利がめちゃくちゃ低いスイスフランの通貨ペアです。金利差がえらいことになっているということで、スワップもえらいことになっています。
2026年7月時点で、売りポジションに対するスワップは1万通貨あたり1,500円くらい(!!!)
毎日持っているだけで1,500円ほどもらえるのですから、スワップ投資勢ではなくてもザワついてしまうのも無理はありません。
それなら今すぐポジションを持ってスワップを貰わなければ・・・と思った皆さん、ちょっと待ってください!
美しい薔薇には棘があるのと同様に、スワップもりもりの通貨ペアには落とし穴がしっかりあります。
それも含めて、実際のところどうなの?!という部分について、お試し運用の結果も交えて考察してみたいと思います。

フランリラが禁断の通貨ペアと言われる理由

FX界隈の噂では禁断の通貨ペアと言われるフランリラですが、長らくFX投資家をやってきた私から見てもフランリラはなかなかの禁断ぶりです。
まず、誰もが気になるスワップについて。こちらは外為どっとコムのスワップカレンダーです。対象期間は2026年7月第2週と第3週。右側が売りポジションのスワップです。

どうですか?
毎日1,600円超えで、スワップ3倍DAYには5,000円クラスになります。
1万通貨のポジションを持つのに必要な証拠金は8万円くらいなのです。
仮に1日1,600円としても毎月のスワップ収入は48,000円。8万円の証拠金に対して48,000円なので、月利600%(!!!)
トルコリラ円のスワップ利回りだけでも100%を超えるのに、これはもうFX界のバグです。
最近になってFX各社がフランリラを導入してプッシュしているのは、これが理由です。
しかし、そんなにウマい話はありません。ここからが、フランリラの真の姿です。
まずチェックしたいのは、フランリラの日足チャート。

美しいまでの上昇トレンドが継続しています。
上昇しているということは、フラン高リラ安です。売りポジションを持っていると含み損が拡大する可能性大です。
フランリラのスワップ投資をするということは、これを売るということです。正気の沙汰ではありません。
めっちゃスワップが貰えるけど、めっちゃ含み損が増える。それがフランリラという魔物です。

デモ口座では爆益中

フランリラを運用してみるとどうなるのか?
これを試すために、外為どっとコムのデモ口座を使ってみました。さすがにこんな魔物、いきなりリアルマネーを投じる勇気はありません。
その運用状況が、こちらです。

デモ口座ということで雑に、成行で1万通貨のポジションを5つ建ててみました。
それを建てたのが、7月20日。上記のとおり、わずか1週間でスワップが1万円以上貯まってますね。
同じことを考える人が多くてフランリラの売りが増えたのか、レートも下落。スポット評価も増えて、合計の評価損益がえらいことになっています。

なんと、1週間で14万円以上の含み益になってるではないですか!
嗚呼、これがデモ口座でなかったら。
本番口座ならこんな雑なポジションの建て方はしないと思いますがw
キャピタルの含み益については偶然の世界ですが、スワップが1週間で1万円以上貯まるって合計5万円を超えているというのは、やはり魅力的ですね。
今後起こるであろうキャピタル損をスワップがどれだけ上回れるか、そこが勝負になりそうです。

スワップ投資を成功させる方法を考察

デモ口座では爆益状態になっているフランリラですが、これだけ強い上昇トレンドのさなかで売ろうというのですから、実際に利益を残そうと思うのであれば相当な覚悟と戦略が必要です。
そこで重要になるのが、エントリーレートと資金管理
まずは、エントリーレートについて。
こちらは直近の1時間足です。

これを見る限り、直近では59の手前あたりに高値が形成されています。
しばらくこのあたりでモミモミしていることを考えると、直近の高値は58.80から58.90あたりでしょうか。
今から売っていくのであれば、まずはこのあたりに上がってきたところからの戻り売りが妥当でしょう。
おそらくその後、59を突破して上がっていく未来があると思いますが、少なくとも現状の高値圏で売らないとヤバそうです。

次に、資金管理。
先ほど述べたように、フランリラ1万通貨に必要な証拠金は8万円くらいです。
とはいえ、8万円カツカツで運用するとレバレッジが高すぎるので、どんなに高くても5倍以内に収めるべきです。
そうなると、1万通貨あたりの必要資金は40万円。資金40万円で1万通貨、58.80で売った場合のシミュレーション結果がコチラ。

実効レバレッジが1.47で90.74になるまでロスカットにはなりません。
これならかなり安全度が高いのではないでしょうか。
ちなみに、今のペースで上昇が続いたとして90.74になるまでどれくらいかかるのかも計算してみました。
現状レートから32ほど上になるわけですが、それでは現状レートから32低いところからここに至るまでの年数を見てみると、3年1ヶ月でした。このままペースだと仮定すると、2029年8月まではロスカットにならない計算です。
その期間にどれだけのスワップが貯まるのかもトラタヌ流シミュレーションをしてみましょう。

スワップシミュレーションについては、みんなのFXのツールを使ってみました。
その結果がこちらです。

1年で48,000円のスワップが貯まるので、3年後には144,000円です。
証拠金がそれだけ増えるのでロスカットのリスクはもう少し低くなりますね。
しかしこれは単純に掛け算をしただけの結果で、上記のシミュレーションは複利運用をした場合です。
この場合だと1年で584,000円、5年後には300万円近くになります(!!)
40万円が5年後には300万円近く、10年後には584万円、35年後には2,044万円になるんですから、夢がありますよね!全部トラタヌ(捕らぬ狸の皮算用)ですが。

結論として、フランリラ投資はエントリーレートと資金管理にさえ注意すれば、ポートフォリオの一部として面白いのではないかと思います。ただし、トルコリラがさらに致命的な下落をした時に備えて、いつでも逃げられるようにしておくことは強くおすすめします。